Shutter Monochrom

写真で綴る、日々の小さなこと。

人を撮る モノクロの撮り方 その1

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Leica M2 / Elmar-M 50mm F2.8 E39 

自家現像 / 自家プリント

 

最近悩んで居ます。

何を撮ればいいのか、イイ写真は何なのか。

なまじ10数年写真を撮っていると、頭が麻痺してイイ写真を見ても分からなくなってしまっているのか、

自転車やバイクに気を取られて写真がおろそかになってしまったか。

 

一度、写真を見直す時期に来ているような気がしています。

そこで、僕の復習のため、基本的なことを書いていきたいと思います。

 

○何を撮るかということ

カメラを買った、使い方も覚えた、ピントも露出も理解した、構図もばっちり。で、何を撮ればいいですか、先生??

カメラ本で良く聞くフレーズで、笑えない物がある。

 

僕の写真に影響を与えた写真家は、

スナップの元祖/ケルテス、写真の神様/ブレッソン、素敵ユニーク/アーウィット、日本人ライカ使いの旗手/内田ユキオ の各氏でしょうか。

いずれもスナップ写真を撮る写真家です。

 

写真の持つ仕事、それは間違いなく人を撮るということです。

どこかに観光に行って、記念写真を撮りますよね?(僕は全くとりませんが)

子供や孫の写真を撮りますよね?

綺麗な女の子がいたら撮りたいですよね?

僕の大先輩の方も、最後は人を撮るヤツにはかなわないとも言っています。

街に出て、人を撮るというのはスナップの基本なのです。

 

ケルテスは戦前からの方で、僕たちが撮っているスナップ写真は彼から始まったと言ってもイイです。ただ、流石に古く、今見たら面白みは少ないかもしれません。

ブレッソンは構図を考える際にはとても重要な作家で、シャッターチャンスは構図(彼はフォームと呼んでいる)が美しくなる点だとか。

ケルテスやブレッソンは人を構図としてとらえている感じがします。

 

アーウィットや内田ユキオは人間の感情までも表現している感じでしょうか。

内田ユキオ氏は恐らく、僕らが到達したい延長上にある写真家で、日本人の持つ感情、「あわれ」を表現できる作家だと思います。

アーウィットにあこがれたんです。彼の写真はユニークの固まりで、写真は素敵なんですがウィットに富んで面白い。

「ユニーク」「ウィットに富んだ」というクスリと面白い、という表現は日本人には難しいのでしょうね。

会社では真面目、アフターでは馬鹿騒ぎ・・・もしくは突然エロ。

その中間なんです。いつも。日本人には難しい。上司を目の前にして軽くジョークを飛ばしながら打ち合わせとか。難しいですよね。それがアーウィットの写真です。

 

そうか、思い出して着ました。

モノクロを始めた頃、アーウィットのような写真を撮りたくて仕方が無かった。

 

人物を、構図として美しくなるよう配置し、感情までも表現する。

出来たらウィットに富んだ写真を。

 

しかし、プライバシーの高まり、携帯電話やスマホの普及で許可無く写真を撮ることが難しくなって来ていることは確か。

数年前、話題を独占した梅佳代氏も子供を写したら親が怒鳴り込んできたと言っています。

トラブルを起こして会社を首になってはかないませんからね・・・

上に載せたようなプライバシーに配慮した写真を載せてしまうヘタレな僕です。